=徒然独白= 管理人のちょっとしたつぶやき
 
 2004年に見た映画 回顧 (04/12/31)
 
 今年見た映画は計12本。
 前半の勢いでは20本位行くかと思ったのが、後半にググッと失速。特に、秋冬に「見たい!」度の高いものが、あまりなかったのが響いたか……。
 ともかくは、既に、書き込み済みのものを除いて、簡単に感想など。
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ファインディング・ニモ
   2003年の作品ですが、この手のものは、いつも終了間際に見るもので……(笑)。しかし、ニモにもマーリンにも感情移入できず、結構イライラ度の高い内容ながら、愛すべきキャラクター“ドリー”ちゃんのおかげで、どうにか及第点。映像は確かにリアルで素晴らしかったのですが、人間の描き方がどうもね……。
 
シービスケット    書き込み済 (04/2/16)
 
ラブ・アクチュアリー
   イギリスの人気俳優・女優が一同に会したお祭り的な作品。ひょうきんな大統領のヒュー・グラント、やっぱり寝取られ男のコリン・ファース、スネイプ先生とは180度違うスケベー親父のアラン・リックマンなど、映画歴の浅い私でも知ってる俳優がいっぱい出ていて、内容はともかく、別の意味で楽しめる作品でしたね。
 
ロード・オブ・ザ・リング〜王の帰還    書き込み済 (04/05/10)
 
ピーター・パン    書き込み済 (04/05/10)
 
ホーンテッド・マンション    書き込み済 (04/05/10)
 
レディー・キラーズ
   とある老婦人の住む一軒家に下宿することになったトム・ハンクス扮する自称「教授」。彼は、オーケストラの練習と称して、仲間の4人の男達を頻繁に出入りさせていたが、その実、カジノから大金を強奪するため、この家の地下室から、目的のカジノまでの長大なトンネルを、日夜掘り進めるという、途方もない計画を企てていた。
 そして、口八丁手八丁で、家主の老婦人を欺きつつ、まんまと、その目的を達成した教授一味は、その仕上げとばかりに、口封じのため、老婦人を殺害しようとするものの、根は小心者ばかりで、誰もやりたがらず、仲間割れを始めるや、不慮の事故(?)も頻発して、一人、また一人
(一体というべきか)と、ゴミ運搬船に投げ込まれ、カラスの餌食となる運命に……。
 こんな風に書くと、えらい殺伐とした内容のようですが、実際は、全編、ドタバタコメディー。しかし、「何で、そんな簡単に死んじゃうの?」と目が点になる場面の連続に、見ているこっちは、だんだんシラケてきて……。かなり、期待はずれの作品でしたね。
 
トロイ    書き込み済 (04/06/24)
 
キング・アーサー
   全てのファンタジー作品の原点ともいうべきアーサー王伝説。でも、先に「ロード・オブ・ザ・リング」のような超大作を見てしまうと、どうしても、スケールという点で見劣りしてしまうのは、致し方のない所でしょう。
 主人公のアーサー役のクライヴ・オーウェンが、やけに濃いオッサン顔で、精悍な雰囲気はともかく、あちらでは、こういう容貌の人でも主役を張れるのかと、意外に思えたりもして
(何げに『新選組!』の西郷どんに似てないかい?)。すっかり人気女優となったキーラ・ナイトレイの気高くも勇ましいグィネヴィアと共に、大地がよく似合う力強い王ではありましたが……。
 
ハリーポッターとアズカバンの囚人
   前2作は原作を読んでから見たのですが、今回は、その暇がなくて、ぶっつけ本番で臨んだものの、意外や、これが一番しっくりと来たような気がします。
 周知の通り、原作がかなり長大なため、どうしてもカットされる部分が生じ、それがついつい気になって仕方がなかったのですが
(あれがない! これがない!…なんて)、未読だと、その辺りのことは、さっぱりわかりませんし、先の展開を追いかけるのに精一杯ということもあり、割合、話に入り込んで見ることができたような……。
 ただ、時空移動の件は、どう見ても『バック・トゥー・ザ・フューチャー』の二番煎じなんですけどね。
 
インファナル・アフェア2〜無間序曲
   昨年のパート1ですっかりハマリ、DVDまで買ってしまった作品のパート2ですが、時間軸をパート1以前の過去にさかのぼり、このパート2では、主役二人の青年時代を描いています。
 看板役者のトニー・レオンとアンディー・ラウは一切登場せず、はっきりいって、日本での世間一般の知名度は、グッと落ちるメンバーながら、作品としては、前作以上に深いものがありましたね。
 人間の持つ非情さ・残酷さをより前面に押し出しつつも、それでいて、どんな人間でも、やはり誰かを信じたいと願う気持ちを心のどこかに持ち続けている……、そんなことを考えさせる作品でした。
 ここまでくると、巷では不評との声も聞かれるものの、来年に公開されるパート3が楽しみです。
 
ターミナル
   今年2度目のトム・ハンクス主演作。祖国でクーデターが勃発して、無国籍状態に陥った外国人が、足止めされた空港で9ヶ月に及ぶ破天荒な難民(?)生活を送るという、奇想天外なコメディー作品。
 無一文状態の主人公が、空港という限定された空間の中で、あの手この手で日銭を稼いで行く様は、「ありえね〜!」なドタバタ風味の抱腹絶倒ものながら、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ扮するCAとの恋愛色が強まる中盤以降は、急に粋な紳士に変身したりして、結局、よくある平凡なラブコメに落ち着いてしまい、全てにおいて中途半端という印象が否めません。
 思うに、この主人公は、少々知名度の低い、意外性のある俳優を使った方が、もっと面白かったのでは? トム・ハンクスさんは、何をやってもトム・ハンクスさんにしか見えないし(^^;)、英語のわからない外国人という設定にも、無理があったような……
(案外、今やハリウッド俳優の渡辺謙氏辺りが適役だったのでは?という気も……)。
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 ざっと振り返ってみて、特に心に残ったのは、『シービスケット』と『インファナル・アフェア2〜無間序曲』でしょうか。
 そして、明けて2005年。来年はどんな作品に出会えるのか……。
 とりあえず、ジョニー・デップ主演の『ネバー・ランド』とミュージカル映画『オペラ座の怪人』は、「絶対見に行こう!」と、今からその気まんまんなのですが……。
 
 
   
 
 能楽鑑賞体験記 (04/09/13)
 
 これまで行きたいと思いながら、中々その機会がなかった能楽鑑賞。1週間ほど前に、新聞で
『千手』『重衡』の演目を見つけ、「この組み合わせで見に行かなきゃどうする!」と、大慌てで近くのコンビニ(○ーソン)へ直行、“○ッピー”なる機械に公演コードを入力して、無事にチケットゲット完了。(何とも便利な世の中になったものだ…)
* * * * * * *
 さて、当日を迎え、開演時間は午後2時ながら、この公演は自由席なので、念のために、早めに家を出て開演50分前に会場に到着。 それでも、かなりの人が既に集まっていて、受付で演目内容のしおりと席取りのタグをもらい、いざ客席へ。
 能楽堂というからには、もっとこじんまりとしたものを想像していたのが、意外に大きく(400席ぐらい?)、客席は正面から脇へ90℃能舞台を囲むようにして、階段状にせり上がっている。
 既に、正面前方の席はほとんど席取り済だったので、階段をずんずん上がって、全体が見渡せやすそうな正面後方に陣取る。受付でもらったタグを座席の背もたれに差し込んでおけば、トイレなどで席を離れる時にも、わざわざ荷物を残しておく必要もない。
(ただし、タグに打たれた数字を覚えておかないと、後でわからなくなるので要注意)
 観客は全体的に年齢層が高く、しかも女性が圧倒的に多い。また、さすがは伝統芸能だけに、外国人の姿もちらほら見受けられた。
 
 やがて、定刻の2時を迎え、いよいよ……と思ったら、先にさる作家先生の解説が。今回の催しが
“能の魅力を探るシリーズ「平家滅亡」”の一貫ということで、『平家物語』の概要など説明してくれる。が、一応、両演目に共通して登場する平重衡について説明しようとしているのはわかるが、以仁王の令旨に始まって、南都焼き討ちまでは、まあいいとして、その後、東大寺や興福寺の僧兵から、なぜだか、大仏様の造り方へと話がそれて行って、結局、前物の“千手”“千”の字も出てこないまま、話は終了。歴史講座じゃないんだから、せっかくの25分、もう少し観能の助けになるような話をしてくれないと……などとボヤイてみる。
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 さて講演が終り、いよいよ
『千手』の開演。
 笛・小鼓・大鼓の囃子が鳴り響き、いやがおうにも
お能ムードが高まる。特に大鼓(太鼓じゃないよ)の突き抜けるような音が、静寂の中に響く“ししおどし”のように、緊張感を高めてくれる。
 ところで、この演目は、その題名が示すとおり、
『平家物語』巻十「千手前」に由来。一ノ谷で生け捕られ、鎌倉に護送されてきた重衡と、頼朝によって遣わされた千手の前の交誼を描いており、千手が主役のシテ、重衡は相手役のツレになる。これに重衡の身柄を預かる狩野介宗茂がワキとして加わり、演者3名が舞台に上がるわけだが、まず、重衡と狩野介が舞台に登場。が、狩野介はわりと凛々しい面立ちの若い方なのに対して、重衡は……、ロマンスグレーのおじさま。
 能というとまず能面を思い浮かべますが、これは大体は主役のシテがつけるだけで、他はまんま自分のお顔。おまけに被り物もなしの重衡さんは、どう見ても普通のおじさんで、三十前の見目麗しい公達に見えるはずもなし……
(せめて、烏帽子を被るくらいしてくれないと、百年の恋も……)
 この時点で、せっかく高まったテンションも一気にヒートダウンしてしまったが、でも、まあ、始まったばかりだし……と、気を取り直し、主役の千手が現れるのを待つ。
 ようやく、しずしずと登場した千手
(もちろん能面つき)は、とても優美で、これぞ“能”という雰囲気を醸し出していた。が、謡いが始まると……、この演者もどうやらご年配の方らしく(オペラグラスでのぞいて見た首筋からしても)、面を通してということもあるだろうが、お声がくぐもって、かなり聞き取りにくい。
 掛け合いの内容が、手許にある紙切れを追いながらでないと、よくわからないという状態では、どうしても集中できず、終盤の舞の部分になって、ようやく楽しめたかな……という気にもなったが、それもあっという間に終わってしまい、かなり物足りなさが残った。上演時間は4〜50分くらいか。
* * * * * * *
 ここで、10分間の休憩が入るが、座席の前が狭く、通路寄りの方も座ったままだったので、何だか席を立つのも面倒で、着席のままで過ごす。
 休憩明けにも、また作家先生の解説が少し入ったが、またしても、大仏話…
(日本の鋳造技術は素晴らしい!と言いたかったようだ)
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 後半の演目は『重衡』『笠卒塔婆』とも呼ばれ、こちらは重衡の幽霊の話。
 重衡終焉の地の奈良坂を訪れた旅僧が、そこで出会った老人に重衡の回向を頼まれるが、実は、その老人こそ重衡の幽霊で、成仏できずに修羅の世界をさまよっていた。
 大まかに分けて3部構成になっていて、
(1)旅僧と老人のやりとり(2)間狂言(あいきょうげん)(3)幽霊重衡の苦悩の謡い舞。このため、上演時間は『千手』の倍以上、1時間50分位はあったと思う。
 (1)は、ほとんど掛け合いの謡いで、ゆったりとしたテンポなのと、動きも少ないため、何度も睡魔に襲われ、一度などは完全に意識を手放す
(居眠りってやつです)
 シテの老人が退場すると、お色直し(?)の間の場繋ぎとして、里男が僧に重衡のことを説明する間狂言になる。この部分は、しおりにも謡い文句が載っていないため、耳で聞き取るしかないが、囃子方が入らないので、ストレートな台詞として聞こえてくるのと、ほぼ
『平家物語』の内容そのままなので、それほど理解に苦しむものでもない。
 そして、この間狂言が終わると、再び囃子が入り、いよいよ、幽霊重衡の登場。青年の能面に黒髪の長鬘で、衣装もビシッと決まって、
「これを待ってたのよ!」という、凛々しい武将姿。苦悩を表す、かなり激しい舞が続き、どんどん高揚していくテンションに、これまでの鬱積も一気に解消される。
 しかし、この重衡さんも『千手』の重衡さんも、同じ方が演じていたことに後で気がつき、やはり、
「見た目は大事だよ!」と改めて思った次第。(だって、素人には技術云々なんてよくわかりませんもの……)
 
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 終演を迎え、ふと時計を見たら午後5時30分。ふ〜っ、3時間半も座りっぱなしは、さすがにきつい。でも、『重衡』の後半を見てなければ、「もういいや」と、二度と見に行く気にはならなかったかも……。ということで、最後の最後で、満足感を得て帰途につけたので、まあ、良しとしましょう。
 
   
 
   
 
 記念日によせて (04/07/01)
 
 今日7月1日は、当サイトの
開設記念日誕生日に当たるということで、管理人の内輪事で恐縮ですが、人に話すと、とりあえずは「へぇ〜」と驚いてもらえるネタ話(でも事実なんです)を一席。
* * * * * * *
 私には弟が一人おりまして、この弟と私の誕生日が、実は同じ「●月10日」(もちろん●も同じ数字が入ります)。
 よって、誕生祝も毎年二人一緒、ケーキも1つで済む……と、親に負担をかけない
やさしい姉弟(そこまで計算してたのか?)
 もっとも、子供の側からすれば、なんか損した気分で、あまり嬉しくはありませんでしたけどね。
(^_^;)
 
 しかし、誕生日が同じ兄弟姉妹なんて、それほど珍しいものでもなく、
世の中には五万と……………、その通りでして、我が家にも、もう1組
 正確には、今は同居していないので、親族になりますが、うちの父親の誕生日が、弟
(私からみると叔父)と同じ「▲月13日」
 
 誕生日が同じ兄弟姉妹も、
二代続けてとなると、かなり珍しい気がしますが、だったら、三代は???
 
 以前、相続の関係で入手した戸籍謄本が、幸い手許に残っていたので、
イソイソと調べてみたところ、残念ながら、祖父母と同じ誕生日の兄弟姉妹は見つかりませんでしたが、なんと!祖母の姉妹に誕生日が「■月20日」の二人を発見!!!
 
 さすがに、四代前まで、さかのぼることはできませんでしたが、
子供が同じ日に生まれるというジンクスは、祖母方の血統の特徴か?と、妄想はさらに広がることになりました。
* * * * * * *
 とまあ、この誕生日話だけでも、大抵、そこそこには盛り上がるのですが、ここで、さらにトドメの一発!を。
 
 最初に挙げた私と弟の誕生日の
「●月10日」。実はこの日には、もう一つ別の記念日が、同居(?)しています。
 
 生あるものは、
いずれ死を迎える……。そう、この日が忌日の人間がいるのです。しかも、二人。それも、父方・母方の両祖母が。
 
 母方の祖母は、母が結婚する以前に亡くなっていて、もちろん面識はありませんが
(あったら怖いって)、当の母にしてみれば、自分の子供が二人も、母親の亡くなったその日に生まれたことには、少なからず、思う所があったようです。
 
 しかし、これだけでも十分過ぎる
因縁なのに、何も父方の祖母まで、この日に亡くならなくても……。(爆)
 おかげで、嫌でも命日を忘れることはありませんし、もしかすると、
それを狙ってた?なんて気も、したりして……。(やっぱ、偶然にしては出来すぎでないかい?)
 
 でも、考えようによっては、二人の祖母に、暖かく見守られているようでもあり……
(えーっ?)、本当は、こんな幸せなことはないのかも………ということにしておきましょう。(*^_^*)
   
 
   
 
 映画鑑賞録8『トロイ』 (04/06/24)
 
 紀元前12世紀頃のギリシャ。
 小国の乱立する時代にあって、互いに勢力争いにしのぎを削る中、スパルタとの和平が成立し、これを祝う宴に招かれたトロイの王子
パリスは、美貌の王妃ヘレネと禁断の恋に落ち、衝動的にトロイに戻る船に彼女も乗せてしまう。
 帰国の航海の途上、パリスから事の次第を打ち明けられた兄
ヘクトルは、弟の無謀を謗り、一度はヘレネをスパルタへ戻そうとするものの、弟の一途な思いに打たれ(っていうか、もはや手遅れと観念した?)、やむなく、ヘレネをトロイに連れ帰ることにする。
 
 一方、スパルタの王
メネラオスは、略奪された妻を取り返すべく、兄でミュケナイの王アガメムノンに援軍を要請する。
 かねてより、トロイ攻撃を目論んでいたアガメムノンは、舞い込んできた格好の口実に、嬉々としてこれを承諾。ギリシャ随一の英雄
アキレスを含む5万の兵士達が、1000艘にのぼる大船団を組み、一路トロイを目指しエーゲ海を渡ることになる。
* * * * * * *
 “古代ギリシャの伝説的戦争「トロイ戦争」を壮大なスケールで映画化した歴史スペクタクル巨編”との触れ込みのこの作品。
 でも、実際の所は
「いい男をこんだけ集めましたよ〜♪」てな主張の方が、圧倒的に強いでしょう(汗)
 
 
トロイ戦争アキレスアガメムノンも、一応聞いたことはあるけど、実はチンプンカンプンの私。半分お勉強のつもりで見に行ったものの、いきなりの、アキレスのサービスカット(ご想像にお任せします)に、早くも、その考えは捨てた方がいいことを悟ったのでした。
 
 とにかく、ギリシャ時代の風俗は、露出度が高くて、
ブラビ自身も「男性の間でスカートが流行るかも」なんてジョークを飛ばしたようなイデタチですから、生腕生足と見せたい放題。それでも、半年をかけてじっくり鍛え上げたというだけあって、中々逞しいお姿なのですが、いかんせん、例のキレイなお顔と明るい髪の色では、どこかアンバランス。
 
 その点、
ヘクトルの方は、暗めの髪色に髭モジャの精悍な顔立ちで、見た目が、まんまギリシャ戦士の雰囲気。おまけに、存在感ありすぎ!!!
 アキレスとの一騎打ちに破れ、彼が死んでしまうと、一気にヒートダウンして、クライマックスの
「トロイの木馬」作戦も、今一つ盛り上がりに欠け、なんだか付け足しのような印象も。
 
 むしろ、
アガメムノンvsアキレスの対立を、もっと深く掘り下げておいた方が、最後まで興味が繋がったように思います。
(そのアガメムノンは悪の象徴、時代劇でいう所の悪代官、いや、アクションシーンもないから、越後屋の方が適役か。で、アキレスはその越後屋に雇われた用心棒ってことで。でも、こういう脂ギッシュな色ボケ親父キャラも、イケメン揃いの中では、結構重要な役所です)
 
 話はかわって、目前でヘクトルの死を目撃したトロイ王
プリアモスは、ギリシャ軍陣営に引きずられていった愛息の遺骸を引き取るために、夜陰に紛れてアキレスの許を訪ねますが、成り上がり臭プンプンなアガメムノンに対して、このプリアモスは、生まれながらの王の気品があって、実に紳士的。
 しかし、自国内とはいえ、戦時中に、敵陣へ堂々とやってくる大胆さには、愚息パリスの無謀さと重なり、王族の浮世離れっぷりを端的に表しています。
(こういう甘さ、情の深さが、大国の王としては、致命的の弱点となり、トロイ滅亡という必然の結果を生んだのですが)
 
 ところで、下が砂地とはいえ、戦場を引きずり回されたにもかかわらず、ヘクトルの遺骸がまるで傷んでいなかったのは、神様が守っていたからだとか。
 この作品の元になった
ホメロスの叙事詩によれば、トロイ戦争は、神様と人間が一緒になって戦っていたようです。(ギリシャ神話には、てんで予備知識がないもので、これ以上は差し控えます)
 
 さ〜て、お騒がせ男の
パリスくんですが、愛しのヘレネちゃんをかけて、メネラオス決闘!と意気込んだ所まではよかったのだけど、ボコボコにやられて「もう殺される!」って段になると、急に怖くなって、兄ちゃんの膝にしがみつき、助けを求める情けなさ。
 でも、
「そこがまた可愛いのよ」なんて母性本能をくすぐられる人もいる(んでしょうかね?)
 しかも、あろうことか、このパリスは最後まで生き残り、アキレスの踵を射て
(これが“アキレス腱”の語源)、死に至らしめてしまうのですから、なんともはや…(ため息)
 
まあ、剣の方は、あの細い身体ではハンデが大きすぎてまるでダメだったけど、弓矢をとらせれば、右に出るものはいない名手……ということにしておきましょう。(なんせレゴラス様ですから…)
 
 とまあ、男性陣の方は、様々なタイプ取り揃えて、よりどりみどりなのに対して、女性陣はどうも添え物程度の扱い。
 
ヘレネも美の女神アフロディーテが認めた最高の美女にしては、随分と地味な印象で、こんな大戦争(実際は10年に及んだ)を引き起こした張本人と納得させるには、ややインパクトに欠けるし、アキレスと恋仲になるプリアモス王の姪ブリセウスも、個性的な顔立ちの美人さんではあるけれど、ヘレネと同様、やっぱり地味。
 もっとも、美形男優をこれだけ集めれば、ちょっとやそっとの女優さんでは、霞むのも無理ないことなのでしょうが。
* * * * * * *
 最後に作品についてですが、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズを始めとした、歴史物・大作物が大はやりの昨今、迫力のある戦闘シーンにも、それほどの新鮮味がなくなり、ストーリーの面白さがより求められる中にあって、特に重要な使命を帯びているわけでもなく、ただ、己の欲望のままに、戦いを引き起こし、突き進んで行く登場人物たちには、それが人間らしいことはいえ、どこか後味の悪さは否めません。
 また、CGの多用で、海に浮かぶ1000艘の軍船や、何万もの大軍勢をリアルに見せてくれるのはいいのですが、何か、作品全体を覆う軽さのようなものも気になりました。
 
 この手の歴史大作で、真っ先に思い浮かぶのは
『十戒』(1959年)や『ベン・ハー』(1959年)といった作品ですが、どんなに映像技術が発達して鮮明になろうとも、真にこれらを超えるものは、結局はできないのかな……という気がします。
 
 
   
 
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